⑮寂しさを紛らわすために酒浸りの日々を送り、会社の飲み会で事件を起こしたアルコール中毒者

アル中

私は毎晩欠かすことなく酒を飲んでいるが、家族を失って1人でいる寂しさを紛らわせるために飲む酒の量が増えており、2週間でフラれたことさらに拍車をかけた。

家族と暮らしているときは毎晩500ml缶ビール1本を飲む程度だったのが一人暮らしになってから平日は毎晩500ml缶ビール3〜4本とウイスキーのロック2〜3杯を飲み、休日は昼間から吐くまで飲んだ。
ソファーで気絶して、目が覚めたら朝になっている毎日を送るようになり、ひどい時には湯船に浸かったまま寝てしまって風呂場で朝を迎えたことが何度もある。

 

毎朝二日酔いで会社に行ったはいいものの気持ち悪くて会社のトイレで嘔吐した挙句、上司と先輩たちからは酒臭いと指摘を受けることもしばしば

当然こんな状態では全く仕事ができないので、外回りをすると嘘をついて車中で吐き気との戦い。
それでも家に帰れば懲りずに酒を飲んで、ソファーで朝を迎えて、また二日酔いで仕事が手につかない日々が1ヶ月以上続いた。

 

 

そして年に一度行われる全社員参加の飲み会で事件を起こした。

気が付くと病院のベッドにいた。
でも何があったのか全く覚えていなかった。
鏡を見ると自分の顔は血が滲んだ包帯で覆われており、飲み会で醜態を晒したことを悟った。

 

あとで先輩に聞いたところによると、私は飲み会が始まって30分で大量の酒を飲んで意識を失い、アスファルトに顔を打ち付けて動かなくなり救急車で運ばれたということだった。

 

話を聞いて血の気が引いた。

 

全社員が出席した飲み会でこのような醜態を晒したので謝罪行脚に廻ったのは言うまでもないが、社長含め幹部の方々や諸先輩方は「若いうちはみんな酒で失敗するよ」と笑って誰も私を咎めなかった。

あれだけ迷惑をかけたにもかかわらず、咎められることが全くなかったので会社には優しい方たちばかりで幸せだと思ったが、その優しさがつらかった。

 

これを機に酒を飲むことをやめなければいけないと思ったが家族のことを相談できる友達がいないので、広い部屋に1人でいる寂しさを紛らわすために酒をやめることができなかった。

 

それから数ヶ月後
自宅で食事をしていると突然吐き気に襲われて嘔吐し、激しい腹痛にも襲われて廊下に倒れ込みそのまま動けなくなり、目が覚めると朝になっていた。

吐き気と腹痛は治まっていたので何事もなかったかのように仕事に行き、帰宅してからいつも通り酒を飲むと再び吐き気と腹痛に襲われた。

 

 

次回は「嘔吐と腹痛を繰り返して死を意識したアルコール中毒者が断酒に成功するまで」を来週金曜日に更新します。

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