初代ウルトラマンにはAタイプ Bタイプ Cタイプと呼ばれる3つの姿が存在することはご存知だろうか?
上から順にAタイプ、Bタイプ、Cタイプ。
その違いは一目瞭然で全39話のうちに2回も姿を変えている。
なぜ初代ウルトラマンは2回も姿を変えなければいけなかったのかをこの記事では紹介していく
目次
マニア人気NO.1のAタイプ
全39話のうち第1話~第13話までの姿であり、不気味で得体のしれない宇宙人としての特徴を色濃く表した姿と言えるでしょう。
マニアの間で人気No.1なのがAタイプであり、2006年に公開された「ウルトラマンメビウス&ウルトラ兄弟」そして2008年に公開された「大決戦!超ウルトラ8兄弟」では原点回帰を意識してこのAタイプが採用されており人気の高さを証明しています。
Aタイプの特徴と予期せぬアクシデント
Aタイプの特徴として挙げられるのが
しわくちゃでつり目な顔と細身の体躯。
しわくちゃな顔の理由は口の開閉を予定していたため(よく見ると口が開いている)マスクの表面をラテックスという合成ゴムで覆って作成された。
しかし撮影中に口の開閉があまり出来ないことが判明したうえに開閉を試みたせいで不自然なシワが出来て次第にシワが目立った挙句、色剥げも発生して撮影の遅延が多発するアクシデントに見舞われてしまったため円谷英二 監督の指示で新たなマスクが作られることになる。
マスクだけでなくスーツも撮影を重ねるにつれて傷みと劣化が進行していったので、ウルトラマンはAタイプからBタイプへ姿を変える。
庵野秀明 氏が1番好きなBタイプ
全39話のうち第14話~第29話までの姿であり「シン・ウルトラマン」の企画・脚本を担当する庵野秀明 氏が1番好きだと公言している。
(好きな理由は戦闘的な顔立ちで一番ヒーローらしい姿だから)
Bタイプの特徴と逸話
Bタイプの特徴として挙げられるのが
整った顔立ちと小さい口と反り返ったつま先。
Aタイプのマスクが口の開閉が上手く出来ないことが発覚して開閉をする必要がなくなったためマスクの素材をFRP(繊維強化プラスチック)へと変更したことに伴い、ウルトラマンの顔立ちが整ったものになった。
第14話から突然この姿に変わったため視聴者はおろか一部のスタッフでさえ変更になった経緯を知らずに驚いたとの証言もある。
しかし次第にBタイプのスーツも傷みと劣化が激しくなったうえに、ウルトラマンのスーツアクターを務める古谷敏 氏も過酷な撮影の連続によるストレスにより細身の体型がさらに痩せ細ってスーツのサイズが合わなくなってしまう要因が重なってウルトラマンは再び姿を変えることになる。
皆が思い浮かべる完成形、Cタイプ
全39話のうち第30話~第39話まで登場した初代ウルトラマンの完成形とも言うべき姿。
初代ウルトラマンと言われたらこの姿を想像する方が多いが、意外なことに登場話数は最も少ない
Cタイプの特徴、そして完成へ
Cタイプの特徴として挙げられるのが
かすかに微笑んでいるような口元と全体的に筋肉質な体型。
「本当に強い人間はね…戦うとき、かすかに笑うと思うんですよ」
ウルトラマンのデザインを担当した成田亨 氏はインタビューで語っており、弥勒菩薩のアルカイックスマイルをCタイプのマスクに取り入れた結果、口元を大きくして微かに笑っているように見えるデザインになった。
さらに古谷敏 氏の痩せ細ってしまった体型を胸部や臀部等に綿を詰めることによって補うとともに筋肉質な体型へと変化させ、スーツと共にマスクも口や目元のバランスをミリ単位で調整した結果、Cタイプが完成。
完成形と呼ばれるCタイプの美しさは群を抜いており、そのマスクは初代ウルトラマン以降のウルトラ戦士の標準的な顔となっていった。
まとめ
改めて見比べると違いが明らかであり、3つの姿があるのは撮影が過酷であったことを物語り予期せぬアクシデントに見舞われながらもスタッフ達の試行錯誤の末に生み出されたのである。
あなたはどの姿が一番好きですか?
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